Smiley face
写真・図版
インタビューに応じるJR東日本の喜勢陽一社長=2025年7月31日午後、東京都渋谷区、細沢礼輝撮影

 JR東日本は来年7月、関東や東北にある12のエリア組織を再編し、36拠点に細分化させる。地域のニーズにあったサービスの提供が狙い。喜勢陽一社長が7月31日、朝日新聞のインタビューに応じ、「成長の基盤は地域にある。(再編で)元気な地方をつくる手伝いをしたい」と話した。

 組織再編は7月1日に発表された新経営ビジョンの一環。JR東は1987年に発足して以来、都道府県の行政区分を基本とした二つの本部と10の支社という体制をとってきた。ただ、武蔵野線のように複数の支社にまたがる路線もある。喜勢社長は「国鉄の組織を引きずっているところがあった。お客さまの意識と異なっていた」と語る。

 来年7月に本部・支社を廃止し、36の「事業本部」を設置する。より強い権限を与えることで、台風などの輸送障害時の迅速な対応や、地域の事情に応じたきめ細かい経営ができると期待する。喜勢社長は「マーケットのにおいを感じているのはお客さまと一番近いところにいる社員。収益も生産性もあがるプラスの効果が得られる」と話す。

 組織再編にあわせて、人事制…

共有